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 トルコのエルドアン大統領は1日記者会見し、アルゼンチンで閉幕した主要20カ国・地域(G20)首脳会議で、サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏の殺害事件は公式議題として取り上げられなかったと述べた。事件について問題提起をしたのは、カナダのトルドー首相と自身のみだったという。エルドアン氏は、事件について把握している事実を可能な限り話したとしている。

 エルドアン氏は、サウジのムハンマド皇太子が会議で「犯罪が証明されない限り、サウジを非難できない」と主張したと明らかにし、発言は「信じられないものだった」と述べた。

 エルドアン氏は「我々はサウジ王室を傷つけることを望んでいない。あらゆる面で事件が解明され、犯人が裁かれることを望んでいるのだ」とし、サウジ側がトルコ当局の捜査に協力していないことを批判した。その上で「この暴力的犯罪を命令し、実行した者が明らかにされなければ世界は満足しない」と述べた。

 カショギ氏は10月、トルコ・イスタンブールのサウジ総領事館で殺害された。米メディアによると、中央情報局(CIA)はムハンマド皇太子が命令したと結論付けたとされる。だが、トランプ米大統領は皇太子の関与について「決定的なもの(証拠)は何もない」と擁護姿勢を貫いている。フランスのマクロン大統領はG20会場での立ち話で皇太子に直接抗議。国際的な捜査を受け入れるように要求したという。(ブエノスアイレス=杉山正)