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 米国のトランプ大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席が1日夕(日本時間2日朝)、訪問先のアルゼンチンのブエノスアイレスで会談した。米ホワイトハウスによると、米側が来年1月から予定していた対中制裁関税の10%から25%への引き上げを当面見送り、知的財産侵害などをめぐる争いは90日の期限で交渉する。激しく覇権を争う対立の構図は変わらないが、世界経済に影を落とす通商紛争の激化はひとまず回避した。

 米中首脳の会談は、米国が7月、知財侵害を理由とした中国への制裁関税措置に踏み切ってから初めて。会談は夕食を交えて約2時間半に及んだ。

 米政権は知財侵害などを理由に制裁の追加関税「第3弾」として、9月から2千億ドル(約23兆円)分の輸入品に10%の関税を上乗せしてきた。この税率を来年1月から25%に引き上げると決めていたが、会談の結果、10%に当面据え置く。トランプ氏は首脳会談が不調に終われば、制裁「第4弾」として、2670億ドル分(約30兆円)の輸入品に追加関税をかけるとも脅してきたが当面凍結する。

 ホワイトハウスによると、米国の貿易赤字を減らすため、中国側が米国産の農産物やエネルギー資源、工業製品などの輸入を相当量増やすことでも合意した。トランプ氏は米国に帰る大統領専用機内で「すばらしいディール(取引)だ。うまくいけば史上最高だ」と自賛した。ただ、中国による知財侵害など、中核的な争点で実のある譲歩を引き出せず、問題解決は先送りされた。

 米国側が追加関税で譲歩したの…

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