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 政府は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事で、年内の実現が困難となっていた土砂投入を行うため、地元企業の桟橋を埋め立て用土砂の搬出に使う準備を完了させた。当初想定した港が台風被害で使えない状態が続く場合は、この桟橋を活用してでも年内に土砂投入を行う構えだ。

 辺野古の埋め立てに使う土砂の一部は、沖縄本島北部の本部町(もとぶちょう)で採取し、本部港(塩川地区)から搬出を予定していた。沖縄防衛局の委託業者が再三、本部港の使用許可を求めたが、町が台風による損壊などを理由に書類を受理しない状況が続いている。

 このため政府は、本部港から約5キロと近く、自治体の許可が不要な民間港である「琉球セメント」の桟橋を使う案を検討。桟橋は那覇空港第2滑走路の埋め立て事業でも使った実績があり、沖縄防衛局は事業委託した業者の船に土砂を積み込む作業を始める準備を整えた。

 すでに辺野古の海上では、フロート(浮き具)や汚濁防止膜の設置作業が終わっている。政府はこのまま本部港の許可が下りないと判断すれば、桟橋を使ってでも土砂を搬出し、辺野古に投入する考えだ。(山下龍一)