長田豊
「国譲り神話」にちなんだ美保神社(松江市美保関町)の伝統行事「諸手船(もろたぶね)神事」が3日、同神社と神社近くの美保関港であった。丸木舟に乗り込んだ氏子たちが豪快に海水を掛け合い、多くの見物客がその姿をカメラに収めていた。
天神(あまつかみ)から国譲りを迫られた大国主命(おおくにぬしのみこと、出雲大社祭神)が、美保関で釣りをしていた息子の事代主命(ことしろぬしのみこと、美保神社祭神)に船で使者を送って相談した、とする古事記や日本書紀に記された伝承にちなみ、五穀豊穣(ごこくほうじょう)や大漁を祈願する祭り。氏子たちが海水を掛け合う様子から「水掛け祭」とも呼ばれている。
2隻の丸木舟に9人ずつの氏子が乗り込み、「ヤァヤ」と声を出しながら港内を往復。海水の掛け合いでは舟から海に落ちる氏子もいて、見物客から笑い声も上がった。東京から観光で来たという20代の女性は「神話にちなんだ祭りが残っているなんてすごい。さすが出雲の国ですね」と感心していた。(長田豊)
トップニュース
新着ニュース
あわせて読みたい
メール送信に際しては、連絡先の住所・電話番号を明記ください。また、下記連絡先にご一報ください。
東京本社映像報道部 03-5541-8518
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。