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 プロスキーヤー三浦雄一郎さん(86)が2019年1月、南米大陸最高峰アコンカグア(標高6961メートル)の登頂とスキー滑降に臨む。「不可能と言われることへのチャレンジ」を続けてきた86歳の男の前に立ちはだかる今回の「壁」とはどんなものなのか。

 待ち受ける「壁」の一つは、高度だ。アンデス山脈のアルゼンチンのチリ国境付近にあるアコンカグアは標高6961メートル。標高が1千メートル上がると、気温は約6度下がるとされ、山頂は地上より約40度気温が低い計算になる。気圧も下がって、酸素の量は地上の5割を切る。取り込む酸素の量が少なくなれば、高山病のおそれが生じる。標高2千メートル程度でも頭痛、吐き気などの症状が出始める人もいる。

 さらに行く手を阻むかもしれないのが天候だ。南半球にあるので季節は夏だが、雪も降る。日差しが照りつければ気温は上昇し、風が強く乾燥している。

 「ビエント・ブランコ」(白い嵐)と呼ばれる特有の現象もある。強風が吹き荒れ、凍傷や低体温症となって危険性が増す。こうした過酷な環境から、熟練の登山家でも登頂は容易ではない。遠征隊は日本の気象の専門家らからも気象情報を取り寄せ、注意深く分析して備える。

 また、山頂付近からのスキーを予定している「ポーランド氷河」には、クレバス(裂け目)もあり、どこまで滑り降りられるかは状況次第だ。登り、下りとも通る予定だが、氷河の傾斜は急で、固定ロープも用いる。

 そして、最大の挑戦と言えるのが、86歳の三浦さんの体調だ。同行する国際山岳医のチームドクター大城和恵さん(51)は「標高があまり高くない段階から丁寧に高度順応をする必要がある。脱水にも注意したい」と気を引き締める。持病の不整脈を抱えながらの登山で、次男の豪太さん(49)は標高7千メートルの環境でのスキーについて「エベレスト登山よりも厳しい」と指摘。行動中の心拍数のチェックを欠かさない。

 三浦さんは「山に入ると下界よりも元気になる」と語り、過去には高地への対応力を見せてきた。出発を前に登山などのトレーニングを重ねるほか、事務所にある低酸素室に入って体を高度に慣らしている。

 70歳のエベレスト遠征から三…

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