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 国名を途中で分けて遊ぶネタがインターネット上で話題になっている。2日にテレビ放映された若手漫才の日本一決定戦「M―1グランプリ2018」の決勝で、3位となったお笑いコンビ「ジャルジャル」(よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属)が披露して大受けした。「イン」と「ドネシア」に分けられたインドネシア。現地の人たちにもウケるのか?

 「アメ」「リカ!」、「イギ」「リス!」……。 向かって右側の福徳秀介さんが国名を頭から気ままに分け、残りを左側の後藤淳平さんが素早く正確に答え続けられるかを遊ぶというネタだ。

 だんたんテンポが上がって盛り上がるなか、いろんな国名が出てくるのかと思いきや、次第に後藤さんが「ドネシア」(インドネシア)と何度も言わされた。後藤さんが「初めて言う4文字。変なところで区切ってこんといて」とツッコミを入れると、会場は大笑いに包まれ、審査員からも高得点を得た。

 生放送でこのネタが披露された直後から、ネット上では「ドネシア」や「ゼンチン」(アルゼンチン)が検索上位となり、「頭から離れない」「学校で明日はやりそう」などとツイッターでの投稿も相次いだ。

 インドネシアの人たちには、どう映ったのだろう。

 南タンゲラン市で記者が動画を見てもらった4人組は、日本語を全く知らない。ところが、次第に笑顔に。途中から一緒に「ドネシア!」と口ずさみ、大笑いした。主婦のエンダさん(43)は「テンポも構成も良い」。色々な国名が入るなか「インドネシアと繰り返され、選ばれた感じがしてうれしい」と絶賛した。主婦のナンダさん(39)も「インドネシア以外は聞き取れなかったけど、すごく面白かった」。

 ジャカルタで動画を見た自営業のプトリさん(27)は「国名を当てるゲーム」と解釈し、「たった2人で国名を使った音楽を作れているし、言うときの表情も面白かった」と評価した。

 国名の分け方は「インドネシアを省略して呼ぶことは通常ない」との反応が大半だった。あえて分けるなら「Indo」(インド)だ。インドセメントやインドフード、インドサット(通信大手)、インドマレット(コンビニチェーン)など現地の企業や商品の名称の頭に使われる。

 一方、現地の日本人の間では「ネシア」と呼ぶ人もいる。ネシアは諸島を意味するギリシャ語の接尾辞で、ミクロネシアやポリネシアも同様の語源だ。

 また、隣国マレーシア人が特に労働者を指して「Indon」(インドン)と呼ぶことも多い。ただ、「ネシア」も「インドン」も、日本・日系人を「ジャップ」と呼ぶように差別的とされ、言わないように気をつけている人も多い。

 では「ドネシア」にも、そうした響きを感じるか?

 動画で笑顔を見せた音楽家のリウさん(44)は「笑えるし、否定的な感じはまったくしなかった」と話した。運転手のタウファンさん(30)も「言葉遊びの娯楽だったら、ドネシアで日本人に笑われても悪い気はしない」と受け止めた。(ジャカルタ=野上英文