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 兼業が禁止されているのに別居の母親を介護して報酬を得ていたとして、福岡県は4日、企業局の男性職員(61)を懲戒免職処分とした。地方公務員法の兼業禁止規定への違反だけでなく、介護せずに報酬を得たことも確認されたため、「信用失墜行為」に当たると判断した。

 県によると、職員は2014年2月に訪問介護員の資格を取得し、職業を会社員と偽って福岡市の訪問介護事業所に登録。今年3月に母親が亡くなるまで、毎日5時間にわたって介護していたと事業所に報告し、合計500万円の報酬を得たという。職員は、県の調べに「兼業になるとは思わなかった。軽率だった」などと話しているという。

 介護と県での勤務の時間帯は重なっており、福岡市は不正があったとして、事業所に払った介護給付費のうち920万円の返還を請求。事業所が、職員に返還を求めるとみられる。

 職員は1993年に技能員として入庁し、公用車の運転手をしていた。2012年に交通事故に遭った際、休職していないのに保険会社から補償を得ようと、休業の証明書を作成するために公印を無断で使ったとして、停職6カ月の懲戒処分を受けていた。今年3月に退職し、4月に再任用。県は支払い済みの退職金の返還も求めるという。