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 宮崎県都城市は5日、西郷隆盛の新発見の漢詩の書が市民から市教育委員会に寄託されたと発表した。西郷南洲顕彰館(鹿児島市)で鑑定を受けた結果、書は西郷の直筆で、書かれている漢詩は新発見のものと判明したという。

 市教委によると、書は和紙に書かれ、縦34センチ、横461センチ。巻物になっている。12世紀の中国の儒学者、陳龍川の著書「酌古論(しゃくころん)」をベースにした漢詩で、「大義によって事を行うときは、天に従い、人に望めば英雄として立つことができる」などと書かれているという。同様の内容は「西郷南洲遺訓」にもあるという。

 印などから、西郷が政変で敗れて鹿児島に帰った1873(明治6)年か翌74年に書かれたとみられるという。

 寄託したのは、都城市早鈴町の津曲靖麿さん(79)。書は自宅の倉庫の中から数年前に見つかり、古文書講座を受講したのをきっかけに今年2月、都城島津邸(早鈴町)に持参した。

 津曲家は江戸時代、都城島津家で代々家老を務めた家で、靖麿さんが25代の当主。21代の兼全が、西郷と知り合いだったとされる都城の国学者、木幡栄周(こはたえいしゅう、1825~80)と交流があり、木幡が西郷から譲り受けたものが津曲家に伝わったのではないか、という。靖麿さんは「市で保管していただき、たくさんの人に見てほしい」と話している。

 西郷の書は、8日~来年3月31日、都城島津邸内の都城島津伝承館で開かれる収蔵史料展「都城島津家の歴史」で展示される。原則月曜と年末年始(12月29日~1月3日)が休館。一般210円、大学生・高校生160円、小中学生100円。問い合わせは同邸(0986・23・2116)へ。(神谷裕司)