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 張栩名人への挑戦をかけた第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦が6日に開幕しました。トップ棋士9人の総当たり戦の口火を切るのは、前名人の井山裕太五冠(29)と、新進気鋭の六浦雄太七段(19)との公式戦初対局。リーグ順位1位の井山五冠がリーグ初参加の六浦七段をホームの大阪・日本棋院関西総本部に迎え、戦いは中盤戦を迎えています。

 日本囲碁界の第一人者の井山五冠は、前期失った名人位の即復位に向けて大事な初戦です。相手の六浦七段は昨年、18歳で阿含・桐山杯で優勝。年齢や性別制限のない全棋士参加棋戦の優勝者としては、16歳の井山五冠、17歳の芝野虎丸七段(19)に次ぐ史上3番目の若さでした。

 タイトルに挑戦しなければ打つ機会がほとんどなかった井山五冠との対局を「どこまで自分の力が通用するか楽しみ」と話していた六浦七段の先番で、午前10時にスタート。左下で、いまや超人の域に達したAI(人工知能)が打ち出した最新流行定石が現れました。

 白番の井山五冠は、中央の黒の一団に襲いかかりましたが、六浦七段はすぐ逃げるのは非と見たのか、ひとまず放置して、左上の白の星の懐に打ち込む「ダイレクト三々」を敢行。これを抑え込もうとする井山五冠に六浦七段が反発して、大乱戦の様相を呈してきました。戦いの結果、白の井山五冠は黒の陣地になりそうな左辺を丸ごと白の陣地にして、黒は中央の白の一団をまるのみにして大きな陣地を築きました。

 戦い転じて右上に移り、今度は井山五冠が「ダイレクト三々」のお返しをして、大コウに発展しました。

 井山五冠のホームグラウンドの対局とあって、現地の検討陣の形勢判断は井山五冠乗り。しかし六浦七段も盤上に覆いかぶさるように闘志をむき出しにして読みふけっています。

 まだ右辺に全く石が置かれてなく、戦場は広い。戦いはまだまだ続きそうです。

 朝日新聞デジタルの金澤秀男八段の解説とあわせてお楽しみください。