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 19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムト(1862~1918)の代表作「女の三世代」(1905年)が来春、初来日する。東京都美術館で開く「クリムト展 ウィーンと日本1900」(4月23日~7月10日、朝日新聞社など主催)で展示される。

 同館などが6日、発表した。展覧会は今年のクリムト没後100年と来年の日本オーストリア友好150周年を記念して開催する。

 ローマ国立近代美術館が所蔵するこの作品は縦横171センチの油彩、カンバス画で、壁画などを別にすればクリムト最大級の作品。同時に来日する、名高い「ユディトI」などと同様円熟期に描かれた。

 画面中央の若い母親は安らかに眠る幼子を胸に抱き、夢見るかのように目を閉じている。左側では老女が立ち尽くしうなだれる。生と死の円環に関心を寄せていたクリムトが、人間の一生を幼年期、青年期、老年期の3段階に分けて寓意(ぐうい)的に描いた。同じ女性の一生を表現したとの解釈もある。

 展覧会を監修する千足伸行・成城大名誉教授は作品について「若い母の髪や下半身はクリムト好みの装飾的なモチーフで彩られ、生命の美しさや輝きを放つ。3人の背後に広がる灰色と黒の平面は、生あるものに不可避の死、滅びの象徴的表現ともいえる」と解説する。

 さらに「クリムトは未完成や行方不明の作品が多いだけに、傑作を相次いで描いていた頃の作品が日本で展示される意義は深い」と話している。

 展覧会には、日本では過去最多となる20点以上のクリムトの油彩画がそろう。東京都美術館の後、愛知県の豊田市美術館(7月23日~10月14日)でも開かれる。詳細は公式サイト(https://klimt2019.jp/別ウインドウで開きます)。(金内薫)