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 ソフトウェア会社のサイボウズ(東京)では、昨年から2回、ベビーシッター付きの飲み会を社内で開き、子育て中の社員らが参加した。その狙いを、考案者の一人であるシステムエンジニアの檀原由香子さん(37)に聞いた。

育児と仕事の両立で「壁」

 檀原さんは現在、8歳と4歳の2人の娘を育てている。もとはIT大手に勤めていたが、2016年、サイボウズに転職した。

 サイボウズは、副業が認められていたり、育児や介護などそれぞれの状況に応じて勤務時間や場所が決められたりと、柔軟な働き方で知られている。

 それでも転職1年目は、罪悪感を抱いていた。育児にも仕事にも100%の力を発揮できていないと感じていたためだ。

 「同じ境遇の社員同士で子育ての悩みを話し合い、分かち合うために、飲み会を開こう」。転職前の会社でも、「育児と仕事の両立で『壁』を感じてしまうと、優秀な社員ほどポキッと折れるように仕事を辞めてしまう」と感じていた。同僚に相談してみると、賛同してくれる人がいた。

飲み会機に話せる関係に

 17年1月、社内のイベントスペースで飲み会を開いた。隣接するガラス張りの会議室では、ベビーシッターが子どもたちを見ていてくれた。参加者のうち6人は子育て中の社員だったが、久しぶりに、ゆっくり話を楽しめた、と喜んだ。

 会社には、社員同士の懇親会への支援制度があり、補助を受けられた。その後も1回、同じような飲み会を開いた。

 「飲み会をきっかけに、気負わずに自然と話せる関係になった。ランチでも、立ち話でも」。でも、また飲み会をしたいという声も聞く。

 「1人で頑張らないで、群れることも大事。ついつい100%を目指してしまう人たちを、楽にしてあげたい」。檀原さんはもともと飲み会が好きだった。だが、今は子どもを産む前とは違った意義も感じている。(金本有加)