「自分はつなぎの天皇」 陛下は友人に、そう語った
緒方雄大
「自分はつなぎの天皇。皇太子の代に明るい皇室となれば」
1993年1月。天皇陛下は友人の織田和雄さん(83)との電話で、そう語った。
織田さんは学生時代から陛下のテニス仲間。結婚前の天皇、皇后両陛下が出会った軽井沢のテニスコートに居合わせ、その後、お二人の電話を取り次ぐキューピッド役も担った間柄だ。
冒頭の電話は普段より長かった。織田さんは「大切なことを話している」と受けとめ、ペンをとった。そのときのメモが残っている。数日前に皇太子さまと雅子さまの婚約が内定、世間に祝福ムードが広がっていた時期だった。
「つなぎ」とはどういう意味…