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 大阪北部地震で大阪府高槻市立寿栄(じゅえい)小学校のブロック塀が倒壊し、登校中の4年生の女児が死亡した事故で、全国建築コンクリートブロック工業会(東京)など業界4団体が10日、高槻市に陳情書を提出した。ブロック塀の危険性が強調され、風評被害があるとして、公共施設のブロックを全撤去するとした市の方針を撤回するよう求めた。

 工業会は、ブロック塀の耐用年数は「おおよそ30年」とし、倒壊したブロック塀は築40年以上と古く、「通常なら建て替えないといけなかった」と指摘。点検で補強の「控え壁」の有無、古さ、傾き、ひび割れなどを確認すれば危険性が判断できる、とした。

 その上で、「ブロック塀そのものが危険かのような一方的な声明を発表した」と同市の浜田剛史市長らを批判。「今後、風評被害がボディーブローのようにきいてくる」と主張した。工業会によると、全国で153事業所(従業員4人以上)がブロックを製造。6月の大阪北部地震後、出荷が減っているという。柳沢佳雄会長は「事故は手抜き工事が主な原因。ブロック塀全てが悪いとするのは問題のすり替え」と話した。

 市の事故調査委員会は10月末、「設計・施工不良と腐食が倒壊の主因」と結論づけた。「塀内部の不良箇所を見つけるのは困難」とも指摘し、学校からブロックの構造物をすべて撤去し、今後設置しないのが望ましいとした。これを踏まえ、市は市内の小中学校からブロック塀をすべて撤去する方針を決めている。(室矢英樹)