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 世界で初めて月の裏側への着陸をめざす中国の無人月探査機「嫦娥(じょうが)4号」が8日未明、四川省の西昌衛星発射センターから打ち上げられ、予定の軌道に入った。着陸は来年1月上旬の見通し。埋蔵資源に注目が集まる月の探査で、中国は実績を積み重ねて先行を狙う。だが、米国も月探査を再び強化しており、日本も交えた国際競争が激しくなりそうだ。

 「宇宙強国」を目標に掲げる習近平(シーチンピン)指導部にとって、月探査は2022年をめどに完成をめざす宇宙ステーションの建設に並ぶ重要事業。しかし昨年、大型ロケットの打ち上げに失敗し、計画は足踏みしていた。嫦娥4号の着陸を成功させ、将来的な月面基地の建設や月の有人探査に向けて弾みをつけたい考えだ。

 一方、米国のトランプ大統領は昨年末、国際宇宙ステーション(ISS)とは別に、月を周回する新たな宇宙ステーションの建設を指示。宇宙飛行士を滞在させ、再び月面に降り立つ構想だ。将来的な火星探査の中継基地としても見込む。

 日本は07年、「アポロ以来の大規模探査」と言われた探査機「かぐや」を打ち上げ、地形や地下構造を詳細に調べた。だが、次の計画は頓挫し、中国に先行された。日本は月面着陸をめざし、開発費148億円をかけた探査機を21年度に打ち上げる予定だ。

 近年、各国が月探査に注目する背景には、太陽光があたらない極域に分布するとされる大量の水や氷の存在がある。飲み水や野菜の栽培、ロケットの燃料としても使える。核融合発電の燃料となる「ヘリウム3」も豊富にあると考えられている。裏側だけに存在する物質は確認されていないが、嫦娥4号によって新たな資源が見つかれば、今後、中国の先行確保に有利に働く可能性がある。

 カギを握るのは、月への着陸の…

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