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 紛争地での性暴力撲滅を訴えた2人が10日、ノーベル平和賞を授与された。イラクのヤジディ教徒ナディア・ムラドさん(25)とコンゴ民主共和国のデニ・ムクウェゲ医師(63)。活動を支えた人たちからは、祝福と、2人が唱えた理念の実現を願う声が上がった。

 ムラドさんは11人兄妹の末っ子。兄フズニさん(37)が覚えているのは「部屋の隅でじっとしているおとなしい」「英語が苦手」な妹だった。世界を回って同胞の被害を訴える姿に、フズニさんは「こんなに有名になるとは思わなかった」と驚く。

 ムラドさんはイラク北部にある人口2千人足らずのコジョ村生まれ。ザクロや地元の米料理ビリヤニが好物で、小さい頃はクルド語で「可愛い」を意味する「ギディー」という愛称で呼ばれた。母シャミさんは兄妹で一番可愛がり、いつも同じ部屋で寝ていたという。

 一家は貧しかったが、兄たちが畑仕事や家畜の世話で生活を支え、幸せだった。ムラドさんは村で結婚式があると、参列する友人を家に呼んで化粧をしてあげるおしゃれな娘で、将来は美容院の経営を目指していたという。姉のヘイリアさん(31)は、「私もナディアに髪を染めてもらった」と振り返る。

 悲劇が襲ったのは2014年8月、ムラドさんが21歳の時だ。村が過激派組織「イスラム国」(IS)に襲われた。近くの街で警察官として働いていたフズニさんは電話でムラドさんに逃げるよう伝えたが、ムラドさんは「村が囲まれていて逃げられない」。村にいた母親と6人の兄弟が殺され、ムラドさんはISの「性奴隷」とされた。

 ISに捕らわれている間、ムラ…

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