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 沖縄県の教員採用試験をめぐる口利き疑惑で、元副知事の安慶田(あげだ)光男氏と元県教育長の諸見里(もろみざと)明氏の双方が損害賠償を求めた訴訟で、那覇地裁は11日、安慶田氏に525万円の支払いを命じる判決を言い渡した。平山馨裁判長は「(安慶田氏による)口利きの事実は存在したと認められる」との判断を示した。

 安慶田氏が「口利きをしたという作り話を諸見里氏がしたことによって名誉を傷つけられた」などとして諸見里氏を提訴。諸見里氏も「安慶田氏に名誉を傷つけられた」と反訴していた。

 判決は、口利き疑惑について、諸見里氏が安慶田氏に呼び出され「よろしく頼む」と言われたなどとした諸見里氏の証言を「相当具体的に述べ、大筋において信用できる」と認定。安慶田氏の証言は信用できないとし、「口利きの事実の真実性が認められる」との判断を示した。

 その上で、安慶田氏が当時、記者会見して口利きを否定したことについては「直ちに違法性を帯びることはない」としたが、諸見里氏の証言が作り話などとまで言ったことについて「(諸見里氏の)社会的評価を低下させ、名誉毀損(きそん)の構成要件に当たる」と判断した。

 安慶田氏は2014年12月から翁長雄志(たけし)知事(当時)に副知事として起用され、米軍普天間飛行場の移設問題で対立する政府との交渉役を務めていた。しかし17年1月に教員採用試験での口利き疑惑が報じられ、「県政を混乱させた」として辞職。疑惑自体は否定し続けた。一方、県の第三者委員会は17年10月、「口利きが存在した可能性が高い」との調査結果を発表していた。