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 41年前に打ち上げられた米国の探査機ボイジャー2号が太陽圏を脱出し、太陽風が届かない「星間空間」に到達した。人工物として到達したのは、2012年のボイジャー1号以来。米航空宇宙局(NASA)が10日発表した。

 ボイジャー2号は、未知の知的生命との遭遇に備え、世界各国のあいさつや動物の声、音楽などを記録したレコードを積んでいる。1977年に打ち上げ後、木星や土星などを観測してきた。

 太陽圏は、太陽から噴き出した粒子(太陽風)に覆われた空間で、惑星や小惑星などを包む。11月5日、検出器で捉えていた太陽風の粒子速度が急激に低下した後、まったく観測できなくなったことから、太陽圏を脱したと結論づけた。

 NASAの担当者は「ボイジャーが届けてくれる太陽圏の縁に関する情報は、我々に全く未知の領域をのぞかせてくれる」と述べている。

 ボイジャー2号は現在、太陽系の端にある、無数の小さな天体が集まる「オールトの雲」をめざして、地球から約180億キロかなたを飛行している。オールトの雲の内側に到達するには300年、太陽系の外に出るには3万年かかるとされる。地球にデータを送信している原子力電池は2025~30年ごろに尽きると予想されている。(石倉徹也)