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高潮災害:初級編

 高潮とは、台風や発達した低気圧が海上を通過する際、潮位が上昇することだ。9月の台風21号では、神戸市や兵庫県芦屋市の沿岸部が高潮の被害に見舞われた。

 発生する原因は二つある。

 一つは「吸い上げ」。台風などの中心では気圧が周りより低い。気圧の高い周辺の空気が海水を押し下げ、中心付近の空気が海水を吸い上げるようにはたらく。もう一つは「吹き寄せ」。台風や低気圧に伴う強い風が海岸に向かって吹くと、海水が海岸に吹き寄せられ、海面が上昇する。

 台風21号では関西空港の冠水が注目されたが、これは「波浪効果」の影響が大きかった。波が岸に到達して、崩れることで、潮位が上昇する現象だ。そこに高潮が重なった。関空の話は中級編で解説するが、高潮と波浪効果をごっちゃにせず、メカニズムをしっかり理解し、重ね合わせてとらえることが大切だ。

 大阪に大きな被害をもたらした室戸台風(1934年)、ジェーン台風(50年)、第2室戸台風(61年)では高潮で広い地域に水があふれたが、今年秋の台風21号では免れた。市内を流れる安治川と木津川、尻無川に設けた「3大水門」や防潮堤のおかげだ。ただ、水門はできて50年ほどたっており、老朽化している。計画的に造り替えていくことが欠かせない。

 米国でのハリケーン被害を1900年代前半から追っていくと、損害額が大きくなる一方で死者は減っていたことがわかる。その傾向が一変し、死者が一気に1800人になったのが、2005年のハリケーン・カトリーナだ。

 現地を調査したが、氾濫(はん…

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