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 コンビニ最大手のセブン―イレブン・ジャパンが東京都内の店から灰皿の撤去に向けて動き始めた。11月現在で店頭に灰皿を置く約1千店の経営者に灰皿の撤去を依頼した。他の大手コンビニでも進んでおり、街なかの受動喫煙防止策がさらに広がりそうだ。

 「灰皿を撤去させていただきます」。葛飾区内のセブンイレブンに男性経営者(60)が貼り紙をして告知したうえで、23日に撤去した。同社からの依頼を受けて「お客さんの健康のために良い」と決断した。周囲に保育園や学校があり、子供の来店も多いことが決め手になった。

 加熱式たばこを吸うという30代の男性は「世の中的に進んでいるから、しょうがない」。85歳の男性も「携帯灰皿を持っているから大丈夫」と話した。経営者によると、灰皿撤去への苦情や店頭での吸い殻のポイ捨てはないという。

 セブン―イレブン・ジャパンによると、直営店は以前から灰皿を撤去していたが、フランチャイズ店はこれまで経営者の判断に委ねてきた。都内では全約2700店のうち、フランチャイズ店が大半の約2630店という。

 受動喫煙防止をめぐっては、6月に飲食店を原則禁煙とする都条例が、7月に受動喫煙防止策を強める国の改正健康増進法がそれぞれ成立した。都によると、都内全62区市町村の8割が、路上喫煙禁止や吸い殻のポイ捨て防止を条例で定めているという。

 同社の村佐宣明・お客様相談室長は「法や条例はコンビニ敷地内での喫煙を禁じていないが、会社として受動喫煙防止に取り組む時期に来たのではないか」とフランチャイズ店への撤去依頼に踏み切った背景を説明する。客から要望が多いという都内から進め、都外にも広げるかどうかは今後判断するという。

 大手コンビニチェーンのファミリーマートは条例で路上喫煙を禁じる地域の店には原則、灰皿を置いていない。灰皿のない店は都内約2400店の6割強を占めるという。ローソンは条例による定めのない地域でも「撤去するか、店頭から遠ざける」という内規を設けており、都内約1400店の8割で灰皿を置いていないという。(青木美希)