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原真人の波聞風問

 世界で800万部超のベストセラーとなった「サピエンス全史」の著者、ユヴァル・ノア・ハラリの新著「ホモ・デウス」は、さらに壮大なスケールで人類の未来を描く。この若き歴史学者に言わせれば、生き物はすべてアルゴリズム(物事を実行するときの方式)、生命はデータ処理にすぎない。人類全体が処理システムであり、歴史は効率を高めていく過程だという。

 行き着く未来はハッピーとは言えないらしい。一人ひとりの人間はいずれ全世界インターネットのチップに落ちぶれてしまうというのだから。

 資本主義もこのシステムの一部だ。人類は快楽や豊かさを求め「成長教」の戒律を守り成長への歩みをけっして止めない。常識の枠を飛び出す大胆な史観だが、目の前の現実はまさにそう進んでいる。

 2025年の大阪万博開催が決まった。安倍政権は両手をあげて歓迎している。20年東京五輪が開催されたあと、景気が落ち込んだとしても、新たな対策の目玉になることが期待できる。それに半世紀前の〈五輪・万博〉セットがいざなぎ景気を導いたようにいま高成長よ再び、という機運を盛り上げやすくなる。

 過日、いまの景気拡大期がいざなぎ景気を超えて戦後2番目の長さになった、と発表された。来年1月まで拡大が続けば戦後最長となる。

 成長はあらゆる問題を癒やしてくれる。企業が潤い、雇用が増えれば、給料も税収も増える。だが、そのためにどこまでエネルギーを注ぎ続けるべきなのか。成長のためなら、尋常でない規模のコストをかけても構わないのか。

 たとえば次の東京五輪・パラリ…

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