尖閣の装備、追いつかぬ海保 中国は船も機関砲も大型化

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編集委員・佐藤武嗣
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 台頭する中国を念頭に、護衛艦の空母化などを盛り込んだ防衛大綱。来年度の防衛予算も過去最大を更新する。一方、連日のように尖閣諸島に接近してくる中国公船に対処する海上保安庁の年間予算は、防衛省の4%に過ぎない。海保の巡視船に同乗して、現場を取材した。(編集委員・佐藤武嗣

 尖閣諸島から約200キロ離れた、コバルトブルーに染まる沖縄県下地島沖。1隻の船が、黒煙を吐きながらみるみる迫り、探照灯で警告してきた。こちらの針路を遮るように、左舷から目の前を高速で横切って威圧してくる。

 接続水域や領海に侵入しようとする外国漁船を阻止する洋上訓練。記者は外国漁船役の巡視船「ともり」に乗った。向かってきたのは、海上保安庁・尖閣領海警備専従部隊の巡視船「しぎら」だ。洋上訓練に記者が乗船するのは初めてだ。

 「しぎら」は、記者が乗った…

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