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 黒い顔に赤い分厚い唇のキャラクターが「黒人を侮辱している」と批判を浴び、イタリアの高級ブランド「プラダ」の新製品が撤去されることになった。同社はツイッターで「空想上の生き物で、現実世界を参考にしたつもりはまったくない」との声明を出した。

 問題となったのは、クリスマス向けのギフトコレクション「プラダマリア」のうち、「オット」と名付けられたキャラ。絵本「ちびくろサンボ」の主人公に似ているとの指摘もあり、顔や胴体が黒く、唇は大きく分厚い。プラダ日本版ホームページでは「どこか生物的で、どこか人工的」「不思議なミニチュアの生き物」として紹介されている。

 米ニューヨークの店で見かけたという弁護士の女性が13日、フェイスブックで「怒りに震えている」との文章とともに写真を投稿。検索キーワード(ハッシュタグ)「#ストップ・ブラックフェース」「#ボイコット・プラダ」とともに拡散を呼びかけたところ、16日までに1万人超が共有した。女性は人権派の弁護士で、反差別訴訟などの活動家と紹介されている。

 プラダは差別の意図を否定した上で「展示と販売を取りやめる」と発表した。このキャラは日本でも先月からキーホルダーなどが販売されていたが、現在、オンラインストアの当該ページは削除され、同社本部からの指示で店舗からも撤去されている。

 ブランドと人種差別をめぐっては、イタリアの「ドルチェ&ガッバーナ(D&G)」が先月、モデルが箸で不器用にピザを食べる中国向け広告動画をきっかけに謝罪する事態になった。また、スウェーデンの衣料品チェーン「H&M」は1月、「ジャングルの中で最もかっこいい猿」と記されたパーカを黒人少年に着せた写真をカタログに載せ、南アフリカの複数の店舗が襲撃に遭った。(藤原学思、軽部理人)