【動画】爆発から一夜明けた現場周辺=北海道テレビ放送提供
[PR]

 札幌市豊平区で40人以上が負傷した建物の爆発・炎上。一夜明けた17日、被害の全容が見えてきた。前日まであった建物は消え、がれきが散乱、周辺の建物の窓は割れた。その威力を前に、住民らは言葉を失った。爆発はなぜ起きたのか、警察や消防による原因究明が始まる。

 「年内は営業が難しいかもしれない」

 札幌市豊平区平岸3条8丁目の爆発現場から約50メートル離れた不動産会社の男性従業員は嘆いた。店内のガラスは割れて飛び散り、照明の一部も壊れてつかない。17日昼過ぎも、ほうきでガラスの破片を集めるなど片付けに追われた。

 札幌市消防局によると、17日午前5時時点で、爆発した建物の半径約100メートルで建物20棟、車両26台の被害が確認された。

 周辺住民への影響も続く。札幌市は爆発から30分後の16日午後9時、豊平区の「平岸まちづくりセンター」を一時避難所として開放した。爆発によって住宅の窓ガラスが壊れたり停電したりした住民向けだ。17日未明には最大70人が身を寄せ、夕方になっても約10人が避難を続けている。避難所が解消するめどは立っていない。

 爆発した建物には、不動産仲介会社「アパマンショップ平岸駅前店」、飲食店「北のさかな家 海さくら平岸店」、整骨院の三つのテナントが入っていた。北海道警と消防局は17日、建物の現場検証を実施し、爆発の原因を調べている。総務省消防庁の職員も17日夕、原因究明と再発防止のため現場の調査に入った。

 捜査関係者によると、この不動産仲介会社の従業員2人が爆発前、店内の片付けをしていて、室内で100本以上の除菌消臭スプレーを放出した後、爆発したと話しているという。

 爆発当日の16日昼過ぎ、現場近くに住む女性(41)は、不動産仲介会社の店の外壁に向かって、男性2人がスプレー缶から中身を噴射しているのを見た。

 女性は当時、習いごとを終えた子どもたちを連れ、ママ友の家族と計5人で歩いていた。「男性は2人とも缶を両手に持って、計4本を一気に噴射していた。ホースは見えなかった。シューッという音が聞こえ、白い噴気が立っていた」と話す。ミントの香りがしたように感じたが、娘は「虫よけの強いにおい」と言っていたという。(布田一樹、平賀拓史)