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 京都市左京区の聞名寺(もんみょうじ)の本尊・木造阿弥陀三尊像(あみださんぞんぞう、13世紀)が、鎌倉時代に活躍した仏師・快慶(かいけい)の一番弟子とされる行快(ぎょうかい、生没年不詳)の作であることが分かった。京都国立博物館が17日発表した。行快作の仏像はこれまでに7例しか確認されておらず、博物館は「全容が分からない行快を研究する上で貴重だ」と評価する。

 京都国立博物館は、来年4月13日~6月9日に開催予定の「国宝 一遍聖絵(いっぺんひじりえ)と時宗(じしゅう)の名宝」展(朝日新聞社など主催)の事前調査で、時宗の寺院である聞名寺が所蔵する阿弥陀立像(りゅうぞう、高さ83センチ)と両脇の観音菩薩(ぼさつ)立像(同59センチ)、勢至菩薩立像(同58・2センチ)の三像を厨子(ずし)より取り出して撮影。両菩薩立像の足元を支える部分に、「巧匠 法眼行快」と墨で書かれた文字がみつかった。

 調査した淺湫毅(あさぬまたけし)・学芸部連携協力室長によれば、墨書銘は行快が署名したもので、墨書銘のみつかっていない中央の阿弥陀立像も作風から行快作とみられる。力強く端正な作風から、行快が工房の指導者となった1230年代後半から40年代の作とみる。

 行快は京都市上京区の大報恩寺(だいほうおんじ、千本釈迦堂)の本尊「釈迦如来坐像(ざぞう)」(国重要文化財)などを作ったことで知られ、快慶の一番弟子とされる。

 阿弥陀三尊像は来春の名宝展で公開される。問い合わせは京都国立博物館(075・525・2473)へ。(森本俊司)