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 ロシアのプーチン大統領は18日、米国が中距離核戦力(INF)全廃条約を破棄する方針を表明している問題について、中距離ミサイルを保有する米ロ以外の国も交えて議論を開始するべきだとの考えを示した。トランプ米大統領は交渉に中国を巻き込む意向とみられており、プーチン氏が歩調を合わせた可能性がある。

 モスクワで開かれたロシア国防省幹部らとの協議で述べた。プーチン氏は、「確かにこの条約には問題がある。中距離ミサイルを保有する他の国が参加していない」と指摘。「それらの国が条約に加盟したり、新たな条約の協議を始めたりすることができないことがあろうか」と述べ、INF条約に縛られずにミサイル開発を続ける中国などを交渉に巻き込む考えを示した。

 トランプ米大統領は3日、プーチン氏のほか、中国の習近平(シーチンピン)国家主席の名をあげ、「意義ある協議が始まると確信している」とツイート。INF条約を巡る米ロの交渉に中国も巻き込みたいとの意欲を示した。

 プーチン氏は一方で、ロシアは現行の条約に違反していないと改めて主張。米国が離脱した場合には「相応の対抗措置を執る」とし、「(米国に対抗する)地上発射型ミサイルの配備は容易だ」と牽制(けんせい)した。

 中国は「条約は米ソで結ばれたもので二国間のものだ。条約の多国間化には反対する」(外務省報道官)との立場で、慎重な姿勢を崩していない。中国外交筋は「米国と中国の軍事力にはまだ大きな差がある。軍備強化の途上にある中国がテーブルに着くタイミングではない」と説明する。(モスクワ=石橋亮介、北京=冨名腰隆)