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 北海道七飯町の道立児童自立支援施設「大沼学園」(三浦辰也園長)の園生全員で制作した2019年版の版画カレンダーが完成した。師走になると、味わいのある新作を心待ちにする人も多く、日頃から園生を支えてくれている地域住民や関係機関に届けた。

 園生は小中学生と中卒生ら23人で、非行や家庭の事情などから親元を離れて暮らしている。版画カレンダー作りは1982年から続く同園の伝統で、今年も夏休みから本格的に取りかかった。下絵をなぞってベニヤ板を慎重に彫り、まず版木を準備する。1枚に2カ月分ずつ刷って乾かし、木枠でとじて仕上げる。

 三つの寮がそれぞれオリジナルのデザインを描き、計300部を作った。百人一首大会やスキー授業など園生活のひとコマを切り取った絵や、「ぼくは、ここでがんばって変わっていく。もう一度、家族と一緒にくらすために!」といった自分のこころざしや課題を表現した言葉が、いきいきと描かれている。

 春から彫刻刀の使い方を練習して取り組んだという中3の園生(15)は「インクがずれないように刷り上げるのが難しかった」と出来栄えに満足そう。中2の園生(13)は「お母さんやおばあちゃんにプレゼントして、成長したよって言いたい」と話した。(阿部浩明)