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 過去最大の2・6兆円を市場から調達した携帯電話大手ソフトバンクの東証1部上場。しかし上場初日の株価はさえず、終値は募集価格の1500円を大きく下回る1282円にとどまった。最近起きた通信障害や関係が深い中国の通信機器大手華為技術(ファーウェイ)の排除の動きが逆風になった。証券会社の募集に応じて株式を購入していた個人投資家からは不満の声も聞かれた。

 都内で飲食店を経営する男性(78)は1千株を購入していた。「申し込み通りに購入できたので人気がないのかなと思っていた」。40年以上株式に投資をしており、親会社のソフトバンクグループも保有する。「久しぶりに株式上場で申し込んだので期待していたのに」といい、「通信障害に『ファーウェイ・ショック』。あまりに地合いが悪すぎた」と嘆く。

 一方、都内の女性会社員(64)は証券会社の勧誘を断っていた。「通信障害などの問題もあったが、通信会社としての成長性もよくわからなかった」。ネット証券で購入を申し込んだが買えなかった男性会社員(39)は「初値を見れば買えなかったのは良かったのかも。もう少し下がれば、また購入を考えたい」。

 日本証券業協会の鈴木茂晴会長(大和証券グループ本社最高顧問)は19日の定例会見で、ソフトバンクの上場について「募集の中で通信障害やファーウェイの問題が出てタイミングが悪かった。過去最大の調達価格だったので堅調にいってほしかった」とし、「公開価格はPER(株価収益率)は高いが配当も高く、そんなにおかしなものではない。成長戦略に従って株価が徐々に上昇してほしい」と語った。(柴田秀並、和気真也、新宅あゆみ)