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 2020年4月から始まる受動喫煙対策で、厚生労働省が複数階ある施設で2階以上のフロア全体を「喫煙室」とみなすフロア分煙を容認したことについて、日本禁煙学会は20日、認めないよう求める要望書を同省に提出した。「空調の問題などで、煙が下の階に漏れることがあり、フロア分煙では受動喫煙被害は防げない」などとしている。

 今年7月に成立した改正健康増進法では、多くの人が使う施設や飲食店は原則屋内禁煙とし、喫煙室以外では基本的に喫煙できない。客席100平方メートル以下などの既存店では例外的に喫煙を認める。

 ただ、フロア分煙では、密閉された喫煙室をつくる必要がなく、店側の選択肢が増える。客席100平方メートル超の大手チェーン店などでも、加熱式たばこに限れば、2階以上のフロア全体で喫煙しながら飲食や遊技などができるようになる。

 学会の作田学理事長は「喫煙者が下の階を通り過ぎるときに、3次喫煙ともいえる受動喫煙が生じることがある。加熱式たばこでも、健康被害が起きかねない状況は変わらない」と話した。

 厚労省の専門家委員会は今月11日、たばこの煙は基本的に上に行くため、受動喫煙は防げるとして、フロア分煙を容認していた。(黒田壮吉