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 岩屋毅防衛相は21日、石川県の能登半島沖で20日午後3時ごろ、海上自衛隊のP1哨戒機が韓国海軍の駆逐艦から射撃用の火器管制レーダーを照射されたと発表した。日本政府は韓国政府に「不測の事態を招きかねない危険な行為」として抗議した。

 一方、韓国国防省は21日夜、「作戦活動の中でレーダーを運用したが、日本の哨戒機を追跡する目的で運用した事実はない。誤解がないように十分に説明する予定だ」と見解を発表した。

 防衛省によると、現場は日本の排他的経済水域内の公海上。同省は詳しい場所を明かしていないが、日韓が領有権を争っている竹島からは「離れている」(岩屋防衛相)という。

 P1哨戒機は海自厚木航空基地(神奈川県大和市、綾瀬市)の第4航空群の所属で、1機で通常の警戒監視活動中だった。洋上に韓国海軍駆逐艦と韓国海洋警察庁の警備救難艦各1隻がいるのを確認。駆逐艦上で、砲弾やミサイルを発射する前に狙いをつける火器管制レーダーが動いているのを目視で確認した。駆逐艦は大砲を備えているほか、対空ミサイルを搭載することも可能という。

 駆逐艦が見えない距離まで遠ざかった後に、自機に向けた照射を機器で感知した。退避行動を取った上で、無線で駆逐艦側に意図を問い合わせたが、応答はなかったという。政府関係者によると、照射は約5分続いたという。砲身は向けられていなかった。

 この時の警戒監視について防衛省は「国際法に基づいて安全な高度と距離を保って活動した」としている。

 海自は10月、韓国海軍主催の国際観艦式をめぐり、自衛艦旗の掲揚をやめるよう求められ、出席をとりやめていた。

 2013年1月には東シナ海で、海自の護衛艦が中国海軍からレーダー照射されたと、日本政府が公表している。(古城博隆)