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(2日、箱根駅伝)

 青学大の5連覇に待ったをかける最有力候補が東洋大だ。1区の西山和弥(2年、群馬・東農大二高)が2年連続区間賞で、前回3区で区間賞を獲得したエース山本修二(4年、石川・遊学館高)にたすきをつないだ。

 東洋大は昨年は4年ぶりに往路を制したが、復路6区で逆転を許してしまった。チームは「王者奪還、優勝、金メダル」の思いを込めたゴールドカラーのウェアを新調。酒井俊幸監督は「箱根だけは譲れない」と燃えている。

 今年は「花の2区」を走る山本個人にとっても、特別な箱根になる。2人の兄も東洋大の陸上部。七つ上の長男・憲二さんが箱根で活躍する姿に魅せられ、陸上を始めた。二つ上の次男・信二さんとは兄弟リレーをめざしたが、信二さんのけがもあり、その夢はかなわなかった。

 山本自身も、この1年はけがに泣いた。昨年の箱根の後に右足中足骨の疲労骨折と腰痛で戦線離脱。本格的に練習を再開できたのは7月になってからだった。それでも、「自分の体と向き合う、いい半年だった」と前向きにとらえ、秋から徐々に調子を上げてきた。

 「山本家」にとっての最後の箱根は、久々に家族みんなが集結する機会にもなりそうだ。これまで、仕事が忙しく、テレビの方が観戦しやすいという理由で現地に来なかった父が「最後の年だから」と応援に駆けつけてくれる。山本は言う。「中学のときに1度見に来たぐらいのあの父親が、まさか。山本家ではビッグニュースですよ」

 山本家の思いを背負って箱根を駆ける三男坊。「最後は笑って終われるように。3兄弟でお世話になった東洋大に優勝で恩返ししたい」。有終の美を飾る。(山口裕起)