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 高知県中土佐町立久礼中学校で22日、バーチャルリアリティー(VR=仮想現実)の技術を使って津波を疑似体験する防災教室が開かれた。中央大学(東京)の研究室が同町久礼地区をモデルにシステムを開発。生徒ら約40人は360度のVR映像で、津波が町を襲う様子を体感した。

 同大理工学部の樫山和男教授(59)の研究室は「防災と環境」をテーマに、VRを活用した防災の研究に取り組んでいる。沿岸部にある同町に着目し、町の協力を得て約5年かけ、現地調査を重ねて開発した。

 システムは久礼中や防波堤付近など地区7カ所の映像を導入。マップのQRコードをスマートフォンで読み込み、動画共有サイト内の映像を視聴する。スマートフォンをゴーグルに仕込んで着用すると、立体的な疑似体験ができる。

 映像は町並みを忠実に再現。地震発生からの時間も示されているため、津波の第1波や第2波が町をのみ込む様子が伝わってくる。

 樫山教授は「ハザードマップでは津波のイメージがわきにくい。疑似体験で怖さを知り、逃げる行動につなげてほしい」と語る。同中1年の坂本紗良さん(13)は「映像がキレイでびっくり。津波が来た時には、高齢者にも呼びかけて逃げようと思う」と話した。

 町は今後、町民の防災意識を高めるため、同地区の高齢者施設などでシステムを活用した防災教室を開いていくという。(菅沢百恵)