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 地方の首長や議員を選ぶ今年4月の統一地方選で、選挙がある41道府県議選のうち、7割の29道府県で4年前の統一選より「一票の格差」が拡大する。前回拡大したのは13県だった。議員定数を減らすのは9道県で、前回の15道府県を下回る。人口減少を背景に続いてきた定数削減の流れに変化が起きている。

 総務省や都道府県議会の事務局などへの取材をもとに、朝日新聞が集計した。47都道府県議会の議員定数は、日本の人口減少が本格的に始まる前の2007年統一選時点の2784と比べると、今年4月は2679で105減となる。都市と地方の人口の二極化で広がる一票の格差の是正や、財政難による経費削減などが理由に挙げられる。

 ただ、二極化が引き続き進む中で、4月の統一選で定数を減らすのは9道県にとどまる。人口が減る地方の選挙区よりも、人口の多い都市部などで一票あたりの価値が下がり、15年の統一選と比べて29道府県議選で一票の格差が拡大する。

 一方で、議員定数を増やす議会もある。福岡県では24年ぶり、熊本県では60年ぶりに増やす。福岡は県全体の人口が増えているが、熊本は人口が減っているのに議員数は増える。選挙区ごとの比較で、有権者は多いのに定数が少ない逆転現象があり、これを解消するためだ。県議からは「先進的に減らす努力をしてきたので、県民にも理解してもらえる」との意見があったという。前回の統一選では、定数を増やした議会はなかった。

 4月の41道府県議選で、一票の格差が最も大きいのは兵庫の3・16倍、最も小さいのは佐賀の1・48倍。兵庫は公職選挙法で認められた「特例選挙区」を抱えるために差が大きい。選挙区内の人口が規定を下回っても、地域事情などを勘案して隣の選挙区と合区をしなくてもいい選挙区だ。公選法では、都道府県議の選挙区の人口は、全体の人口を定数で割った「議員1人あたりの人口」の半数以上になるよう定めている。

 地方議員選挙の一票の格差をめぐる訴訟では、最高裁が1999年、最大3・95倍だった97年東京都議選を適法と判断。00年には3・73倍の99年千葉県議選についても適法と判断した。最高裁は理由の中で「法の規定などからすれば、議員1人あたりの人口の格差は1対3を超えることがあり得る」と指摘している。

■「面積」問題…

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