[PR]

 第一薬科大学(福岡市南区)が、災害時に薬を調剤できる装備を積んで現場に駆けつけられる車両「モバイルファーマシー」を導入する。福岡県内では初めて。福岡市や市薬剤師会と協定を結び、市内外で災害があった場合、支援に活用することも決めた。

 モバイルファーマシーはキャンピングカーを改造した車で、国内での導入例はまだ10台ほど。「動く薬局」とも呼ばれ、車内には調剤台や錠剤棚、薬品の保冷庫がある。水道や電気が使えない被災地でも医薬品を供給できる。

 災害時にはこれまで、避難所に派遣された薬剤師が、持参した医薬品を主に提供していたが、種類が限られた。モバイルファーマシーで避難所に駆けつければ、100~150種類の薬が提供でき、インフラが復旧するまでは現地で薬局の役割を果たすことができる。

 東日本大震災を機に全国で導入の動きが広がり、熊本地震の際は、大分県などの薬剤師会が被災地に派遣。薬剤師が入れ替わりながら、約1カ月活動したという。第一薬科大は市薬剤師会の要請を受けて導入を決めた。来年9月ごろの完成を予定している。

 今回の協定では、福岡市外の自治体にも、災害時に医薬品を届けることが盛り込まれた。九州や山口県を対象として想定。平常時は、学生の実習に使ったり、防災イベントに派遣したりするという。

 締結式で高島宗一郎市長は「交通の不便な地域を中心に、被災地の安心につながる」とあいさつ。市薬剤師会の田中泰三会長は「機動力が高い。災害時には瞬時に使えるようにしたい」と話した。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(柏樹利弘)