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放流数とのバランスを模索

 札幌市の豊平川をサケが遡上(そじょう)する秋から冬にかけ、ほぼ2週間おきに川の中を歩いて続けられていることがある。サケの産卵床の調査だ。雌が残す産卵床から個体数をつかみ、環境の変化も把握するのがねらい。昨年12月上旬、国道36号の豊平橋付近に、市豊平川さけ科学館学芸員の有賀望さんらの姿があった。

 JR苗穂駅に近い水穂大橋の下流に、流れが緩やかな場所が現れた。サケが産卵しやすいよう、かつての分流を昨年夏に復活させた場所だ。その区間、約200メートル。土砂を重機で取り除き本流とつなげた。

 雌のサケは尾びれで川底の砂利を掘って卵を生む。石と石の間に砂や泥が詰まり、固く締まっていると掘りにくい。「だから川底がやわらかいことが大事なのです」と有賀さん。卵や赤ちゃんが育つには、砂利の中を通る伏流水の流れがあることも必要だが、この区間は二つの条件がそろっているという。復活させた分流だけで、12月までに86カ所の産卵床を確認した。

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 サケが産卵しやすい場所づくりは、野生のサケを増やそうと2014年に市民活動として始まった「札幌ワイルドサーモンプロジェクト」の一環だ。

 札幌市の人口増加に伴う水質悪化で豊平川のサケの遡上は一時途絶えたが、1970年代後半にカムバックサーモン運動が起き、サケがすむ環境を守ろうとの機運が高まった。人工孵化(ふか)した稚魚を放流し、81年には回帰が確認された。

 人工孵化の稚魚を当初は100…

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