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(24日、フィギュアスケート全日本選手権・男子1位)

 3年連続3度目の頂点。アクシデントを乗り越え、自分に打ち勝った宇野昌磨(トヨタ自動車)が、銀盤で輝いた。

 22日のショートプログラム(SP)。宇野はこの日の朝の公式練習前に右足首を捻挫した。ただ、SP本番は踏ん張る。100点超えで、堂々の1位。取材には「フリーが終わるまで何も言い訳したくないので、僕の口からはコメントを控えさせていただきたい」と詳細を明かさず、「強い自分だけがいた」と語った。

 しかし、SP翌日の公式練習に姿を見せなかった。24日の公式練習では、スケート靴を履いて滑ったが、様子は明らかに普段と違った。ゆっくりとリンクの外側をスケーティング。35分間の練習で6回、リンク脇にいるコーチのそばで話し込んだ。ジャンプも3回転サルコーで手をついたり、3回転半からの3連続ジャンプで大きく転倒したり。4回転トーループはこらえたが、着氷はスムーズではなかった。曲をかけての練習では、ジャンプを1本も跳ばなかった。

 そんな状況で迎えたフリー本番。4回転ジャンプなどは着氷が乱れた。しかし、ここからだ。後半の3回転半からの連続ジャンプなどを次々と着氷。最後は両手でガッツポーズを見せた。

 宇野は「今季初めて自分を信じた演技ができた」と誇った。襲いかかる不安を振り払い、自分自身を信じ抜いた栄光だった。(大西史恭