自治会への加入を拒否したら、「ごみ捨て場を使わせない」と言われた――。今春、新居に引っ越したという40代の女性が悩んでいるのをツイッターで見つけた。SNSで読者の困りごとを募って取材する朝日新聞「#ニュース4U(フォーユー)」取材班が、女性の話を聞きに出かけた。

SNSで「N4U」班が深掘り取材します
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 女性は働きながら3人の子どもを育てるシングルマザー。大阪と京都の間に位置する大阪府高槻市の落ち着いた住宅街に中古の一軒家を買って、5月に引っ越してきた。

「なんで捨てたらあかんの?」

 引っ越しのあいさつ回りをしたとき、「自治会には入りません」と近所の人に伝えた。活動に携わる時間がなかった。

 すると、自治会側はこう返してきたという。「ごみ集積所にごみを出せなくなります」。集積所は自治会が管理している。女性は「自治会には入らないが、集積所の掃除はする」と伝えたが、「役員をしたくなくて自治会に入らない人が増えると困る」と断られた。ごみを捨てられず、自宅にどんどんたまっていった。子どもに「ごみ捨て場がそこにあるのに、なんで捨てたらあかんの?」と聞かれた。

 女性は市役所にどうすればいいか相談した。市は当初、「住民同士の話し合いで解決してほしい」と回答したという。

市の担当者の見解は…

 ごみ集積所の運用について市の担当課に話を聞いてみた。清掃業務や広報などの職員4人が対応。非自治会員も捨てられるように、市が強制力を持って自治会を指導することはできるのか。

 高槻市の担当者は「困難です」と話す。市のごみ収集は「ステーション方式」。自治会など地域のグループなどがごみ集積所の場所を決めて市に届け出て、市が定期的にごみ収集をする。掃除などの維持管理は地域のグループが担い、その活動に市から補助金は出ない。補助を受けない民間のグループが決めたルールに強制力をもって指導するのは難しい、という立場だ。

 自治会は非会員のごみ集積所の利用を拒むことができるのか。自治会問題に詳しい松尾康利弁護士(大分県弁護士会)は「ケース・バイ・ケース」と話す。ごみ集積所のある場所が、自治体の土地か、自治会員らの私有地か。集積所の設置に市が金を出しているか。住民と自治会の間で「嫌がらせ」行為があったか。様々な条件で、法的判断が変わる可能性があるという。

環境省「法的義務ある市町村が適切に」

 今回取材した女性は、もう一つ疑問を持っていた。

 「廃棄物処理法で、市には家庭のごみを収集する義務がある。地域の集積所を使えないなら、自宅前まで市は収集に来てくれないのか?」

 廃棄物処理法を所管する環境省に問い合わせた。担当者は「市町村は、自治会に入っているかどうかに関わらず、住民のごみを収集、運搬、処分する法的義務がある。ただ、具体的な方法は市町村の判断で決められており、市町村が、関係法令に照らして適切に実施する必要がある」。

ごみ集積所の利用をめぐって、自治会・非自治会の住民トラブルは全国各地で起きています。非加入者のために戸別収集・自力解決を求める…記事後半では自治体の対応を追いました。

 それでは、住民同士の話し合い…

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