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 全国の郵便局で預けられるゆうちょ銀行の貯金限度額が、現在の1300万円から計2600万円に倍増することが決まった。郵政民営化委員会が26日に提言をまとめたことを受け、政府は政令を改正し、来年4月の実施をめざす。ただ、民営化が進まない中での引き上げに、民間金融機関は「民業圧迫だ」と反発する。

 ゆうちょ銀の現在の限度額は、通常貯金と定期性貯金の合計で1300万円。来年4月以降には、限度額が通常貯金と定期性貯金に分けられ、それぞれ1300万円までとなる。

 郵政民営化委の岩田一政委員長は会見で、引き上げの理由を「利用者の利便性改善のため」と強調した。

 現在は2種類の貯金で計1300万円という枠の中で、利用者が通常貯金の上限額を設定する必要がある。その上限額は、定期性貯金の増減などにあわせて設定し直す必要があり、手間が大きかったという。

 そこで2種類の貯金の限度額を分けることで、手間を減らすことを目指した。現在どちらかに1300万円近くを貯金している利用者を考慮すると、分離する場合の限度額は計2600万円が最低ラインだった。

 今回の引き上げのきっかけは、支持基盤の全国郵便局長会の意向を受けた自民党が、昨年秋の衆院選で公約に掲げたことだ。郵便局の窓口で、上限額を超えた利用者に説明する回数が多く、職員の負担になっていたという。

 ゆうちょ銀を所管する総務省も通常貯金の限度額撤廃をめざしたが、金融庁や金融業界が反発し、議論は長引いた。それでも自民党は来年夏の参院選までに引き上げを実現するため、年内決着にこだわった。

 貯金限度額は15年にゆうちょ銀などグループ3社が上場して「民間企業」となったことを受け、16年4月に1千万円から1300万円に引き上げられていた。

 全国銀行協会など民間金融機関の8団体は26日、限度額の引き上げを非難する共同声明を出した。預金がゆうちょ銀へ移る資金シフトが起き、「地域の金融システムに多大な悪影響を及ぼす恐れがある」とした。

 金融業界が懸念するのはゆうちょ銀の民営化が進まず、政府の後ろ盾を持ったまま肥大化が進むことだ。

 ゆうちょ銀の株の89%は政府…

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