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 大阪府の松井一郎知事(大阪維新の会代表)は26日の記者会見で、大阪市の吉村洋文市長(維新政調会長)とともに任期途中で辞職して来春の統一地方選との同日選に臨むかについて、年明けにも判断する考えを明らかにした。大阪都構想の是非を問う住民投票の早期実施で公明党の協力が得られなければ、出直し選で信を問う構えだ。

 松井氏は会見で、維新と公明府本部が水面下で交わした合意文書を公表した。昨年4月17日付で、丁寧な議論を前提としつつ「今任期中で住民投票を実施する」などと明記されており、松井氏は住民投票の前提となる都構想案の早期とりまとめに協力するよう改めて求めた。

 松井氏はその上で、公明の協力が得られない場合は「ありとあらゆる可能性について排除しない」と強調。府の予算編成日程に言及し、「年が明けて、知事として職務を遂行する中で適切に判断する」と述べ、編成作業などを見極め、早ければ年明けにも判断する意向を示した。

 また吉村氏も26日、出張先の東京都内で記者団に「予算編成について一定の区切りをつけないといけない。その上でどうするべきか判断する」と表明。松井氏と歩調を合わせて進退を判断する考えを示した。

 都構想は、大阪市を廃止して東京23区のような特別区に再編する制度改革。維新は来年の統一選までに府、市で都構想案をまとめ、来夏の参院選と同日での住民投票実施をめざしている。ただ維新は府・市両議会で過半数に足りず、都構想案を議決するためには公明の協力が不可欠だ。

 一方、公明は統一選や参院選に集中したいとして、住民投票実施は参院選後とする姿勢を崩していない。公明府本部代表の佐藤茂樹衆院議員は26日、松井氏の会見後に記者団の取材に応じ、府民の理解が進んでいないとして議論が必要だと強調。「信頼の枠組みを壊したのは知事と維新だ」と合意文書の公開を批判した。ただ、「話し合いの場を拒否はしない」とも述べ、今後の協議に含みを持たせた。(楢崎貴司)