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 韓国と北朝鮮は26日、北朝鮮の開城(ケソン)にある板門駅で、南北の鉄道・道路事業の着工式を開き、約200人が出席した。ただ、北朝鮮に対する国際社会の経済制裁が続くなか、工事着手のめどは立っていない。

 この事業は南北協力の目玉として、ソウルから平壌、中朝国境、ロシアと結ぶ鉄道や道路を改修することを目指す。着工するには、北朝鮮の非核化の進展と、資材を搬入するための制裁緩和が必要となる。

 北朝鮮代表団のキム・ユンヒョク鉄道省次官は祝辞で、「事業の成就は我々全民族の精神力と意志にかかっており、他人の機嫌をうかがってふらついていては、いつまでたっても統一熱望を実現できない」と牽制(けんせい)。韓国の金賢美・国土交通相は「国際社会の雰囲気ができれば、実質的な着工に進むことができる」と慎重な姿勢を示した。

 韓国は「東アジア鉄道共同体」構想を掲げ、式典に中国やロシア、モンゴルの政府高官を招いた。だが、共同体の主な参加国と想定している米国と日本は「時間が切迫していた」という理由で招かなかったという。式では、ソウルと平壌の地名を記した道路表示板の除幕式やレール連結式などが行われた。(ソウル=武田肇)