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 奄美大島の海。晴れて波がおだやかな時はきれいに見えるかもしれません。飛び込みたいとか。

 でも、私にとって、奄美の海は荒れ狂う、怖く、厳しい存在でした。

 育った集落は、島の南部で海岸のすぐ近くにありました。両親からは、海には絶対に近づくなと言われていた。ふだんの波でも子どもには津波くらいのイメージだったと思う。砂浜の黒砂なんて素足で歩いたらやけどするほど熱い。

 人の命を奪うほど怖い海。でも、集落の人たちは海で生活のために魚をとり、命の恵みを与えてくれるものでもあるんです。海とともに生きる自分たちがいる。島の人はみなそう思っていると思います。

 子どものころ、同じ集落に遊んでくれる大好きなおじちゃんがいて、その人も船で生活のために魚をとっていた。台風の日だったか、その人が船を浜に引き上げようと海の方に向かって歩いていく後ろ姿に向かい、おじちゃん、危ないから行かないで、と叫んで引き留めようとしたことを覚えています。

 近づくなと言われていた海です…

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