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 大分県杵築市が、人生のエンディング応援プロジェクトとして、「終活」への思いやエピソードを題材にした川柳を募集したところ、全国43都道府県から335句が寄せられた。市はそれぞれの思いがこもった応募句すべてを「きつき終活川柳集」にまとめた。1月に開く終活市民講座の参加者らに配る。

 終活をテーマにした川柳を自治体が募るのは珍しい。県外からも半数以上の計180句が届いた。市の選考委員会が、多くの人が共感できる7句=別表=を優秀作品に決定。うち最高賞の杵築市長賞には、市内の70代女性による次の作品が選ばれた。

 「老いじたく 山あり谷あり 二人旅」

 認知機能が低下してきた80代の夫に寄り添う妻として「共に感動を味わいながらも、時にはとことん落ち込み悩む。この繰り返しの毎日。でも周囲の温かいまなざしと支援に感謝しながら主人を支え、前に見えてくるものを楽しみにして、2人でゆっくり歩いていこう」。女性は川柳集にこんなメッセージも添えた。

 この句が心に響いたという永松悟市長は、「終活を機に、さらに高い山や深い谷でも、ご夫婦が一緒に乗り切る自信と絆の強さが伝わってくる。うらやましい二人旅です」と述べた。

 「きつき終活川柳五・七・五」(A5判、66ページ)には全句を収録。表紙には、「終活を明るく前向きな感じに描いた」という杵築高校美術部員1年平岡萌美さんのイラストを載せた。

 1500部を発行し、1月20日午後3時から杵築市山香庁舎で開催される「きつき終活市民公開講座」の来場者に無料で配る。当日は優秀賞の表彰式のほか、漫画「家栽の人」「はっぴーえんど」などで知られる漫画家魚戸おさむ氏の講演もある。申し込み不要で無料。定員は先着200人。

 市は川柳集に先立ち、終活に役立つオリジナルの「きつきネバーエンディングノート」を作成。県内外から問い合わせがあり、増刷を重ねて市役所や公民館などで無料配布中だ。

 講座、ノートの問い合わせは、いずれも市医療介護連携課(0977・75・2404)へ。(加藤勝利)

【優秀作品】(杵築市長賞を除く)

●優秀賞(同市内の部)

「百寿越え 笑顔のしわも 宝なり」

「終活の 重荷おろして 青春だ」

「装った 敬老会の 美女は百」

●同(同市外の部)

「断捨離の 中に昔の ラブレター」(大分市)

「遺影用 分かっていても 出るピース」(千葉県)

「エンディング 見据えて生きる 今が旬」(新潟県)

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