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 年間約9兆円を売り上げる中国の超巨大企業、華為技術(ファーウェイ)。最近ではアメリカ当局が同社の副会長を起訴し、「米中紛争」にもなっている通信機器の大手です。どんな会社で、何がそれほどまでにすごいのでしょうか? 「ファーウェイの技術と経営」という著作があり、同社を10年以上研究している大阪市立大客員研究員の今道幸夫さん(67)に解説してもらいました。そこには、破格の給料で人材を集める同社の戦略がありました。

 ――ファーウェイには「通信機器大手」という説明がつきますが、どんな会社なのか、いまいちイメージが湧きません。日本でいうと、どの企業をイメージすれば良いでしょうか。

 「ファーウェイはまず、電話交換機の製造で大きくなりました。日本でいうと日立製作所やNEC、富士通でしょうか。ファーウェイはそれにとどまらず、今ではスマートフォンを作っています。その面ではiPhoneを作る米アップルのような会社といえます」

 「通信設備機器も手がけながら、スマホなどの端末機器を作るメーカーでもあるということです。世界中を見渡しても、両方を作る企業は、今はアメリカから経済制裁を受けた同業の中興通訊(ZTE)など少数です。創業から約30年で170カ国・地域で事業を展開するまでに成長し、約18万人の従業員を抱えています」

 ――創業者について教えてください。

 「任正非(レンチョンフェイ)氏(74)で、現在の最高経営責任者(CEO)です。貧困家庭の多い貴州省の出身で、専門学校卒業後に人民解放軍に入り、工兵を務めました。ただ、リストラによって除隊しています。その後、国有石油会社の子会社社長になりますが、顧客から詐欺被害に遭って多額の財産をだまし取られ、処分を受けて辞職しました。失意のなかにあった1987年、任氏を中心に6人が共同出資して創業したのがファーウェイです」

 ――当初から電話交換機を作っていたのですか。

 「いえ、社名に『技術』とありますが、脂肪低減薬や墓石などを売っていました。そのうち電話交換機を海外から輸入して病院や学校に売る事業を始めます。やがて自分たちで作った方が利益が出ると判断し、製造することにしたのです」

 ――ファーウェイの何がすごいと思われますか。

 「創業当時も今も、技術力を支える人材を引っ張ってくる力ですね。徹夜で製品開発することをいとわない、若くて熱心な開発者をたくさん集めています。破格の給料を提示し、欧米のライバル社や中国の国有企業、大学から優秀な人材をスカウトしています。今は毎年8千人~1万人を採用していますが、そのうち約600人が博士号を、約5600人が修士号を持っています」

 「給料水準は開示されていませ…

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