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 千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で命を落とした事件。市は31日の記者会見で、父親の栗原勇一郎容疑者(41)=傷害容疑で逮捕=に対する対応について説明した。父親の威圧的な態度に屈した市教委と小学校。関係部署の情報共有ができていなかった実態も明らかになった。

 「精神的に追い詰められて、やむにやまれず渡してしまった」

 野田市教育委員会の矢部雅彦・学校教育部次長兼指導課長は記者会見で、昨年1月15日、栗原勇一郎容疑者と面談し、心愛さんが前年11月に提出した、いじめに関するアンケートの写しを渡した理由についてこう話した。

 当時の心愛さんは、県柏児童相談所による一時保護が解除され、近くに住む親戚宅に身を寄せていた。それを踏まえ、「影響は少ないのかな、とも認識してしまった」とも話した。

 心愛さんが通っていた野田市立山崎小学校と市教委は、その3日前、一度はアンケートを渡すことを拒んだとしている。

 しかし、栗原容疑者はおさまらず、言葉を荒らげて訴訟をちらつかせたり、ボイスレコーダーを机上に置いたり、情報開示を約束させる「念書」を要求したりしたという。

 そうした中で、大人たちの心に、心愛さんを絶対に守り抜かねばならないという思いはどの程度残っていたか。

 小学校は栗原容疑者の求めるままに翌日、校長名で念書を出した。

 矢部課長は「私の判断で守れる命も守れなかったと考えると……。取り返しのつかないことをしてしまった」と話した。

 そのことが県柏児童相談所に伝…

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