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 「人口減少」というテーマは、どうも苦手だった。家族が、女性が、「人口生産装置」として扱われているような気がするからだ。

 ずいぶん前から少子化対策として自治体が競うように「婚活」を進めている。「結婚、いいこと」のアピール合戦だ。「子どもを4人以上産んだら表彰」と言った国会議員もいた。表彰で喜ぶか? ということはおいておくとしても、よくもまあ、そんなことを。

 それって政策ですか? いま一番多いのは単身世帯ですけど。未婚率、どんどん上がってますけど。非国民が増えてるとお考えですか? などなど、違和感たっぷりだ。

 そういう空気感に、私たちは意外と敏感だと思う。無言の(時に有言の)プレッシャーに、結婚していない人や子どもがいない人は、ものすごく肩身の狭い思いをしている。だから、「人口減少」というテーマの記事は、危機感をあおり、プレッシャーに加担しそうな不安があった。

 ふと、亡き母の唯一の名言を思い出した。「真面目に考えたら、結婚なんてしないわよ」。父との結婚を回想して放った言葉だ。勢いだった、と。

 そうだ、設計図があって、それに合うように生きるわけじゃない。ましてやお上に言われて家族をつくる人など、いないだろう。血のつながりだったり、精神的なつながりだったり、経済的なつながりだったり、一人ひとりが何らかのつながりを誰かと見いだした時に、結果的に生まれるものが家族のはず。ならば、家族の形もさまざまなのは当然だ。

 それなのに、制度も意識も、なかなか変わらない。「ちゃんとした家族でいろ」という要請があちこちから飛んでくる。「少子化対策」という看板をふりかざして、土足で人の生き方に他人が踏み込んでくる。必要なのは、枠にはめこむことではない。枠をとっぱらって、どんな家族も認め合う社会のはずだ。

 人口減少が生み出した家族へのプレッシャーをはねのける記事を書きたい。そう思った。

 突然ですが、私は制度が変わら…

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