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(3日、全国高校ラグビー)

 長崎北陽台との九州対決で輝いたのは東福岡の2年生WTB志気だった。

 前半7分にトライ。自陣でパスをもらうと、「感覚で行けると思った」。50メートル5秒8の俊足を生かし相手ディフェンスの間を軽やかにすり抜け、独走した。7点差に迫られた後半13分にも、右サイドで長いパスを受けると、相手をかわして右隅へ。計3トライと大暴れした。

 名前は「陸王(りくお)」。その名が表す自慢のスピードは中学の陸上部で培った。ただ速いだけではない。うまいステップで相手を惑わす。前回大会準決勝の東海大仰星(大阪)戦ではゴールライン目前で突破を阻まれて敗北。「あと1メートル進めるように」と磨いた。チームの6大会連続ベスト4に「次も僕がトライを取って勝つ」と力強く語った。(岩佐友)

天理、「兄貴分」とのアベックVの夢かなわず

 Aシードの桐蔭学園(神奈川)に挑んだBシードの天理(奈良)には勝ちたい理由があった。

 2日の全国大学選手権準決勝で、「兄貴分」の天理大が10連覇を目指した帝京大に勝った。選手らは天理大の島根一磨主将が「(高校と)アベック優勝したい」と話していたことを知った。昨年5月、教育実習に来た高校の先輩からのエールに、「帝京に勝ったことに勇気をもらった。自分たちも勝ちたい」と照井悠一郎主将(3年)は強い気持ちで試合に臨んだ。

 フィジカルが強い格上相手に防御陣も複数で止めようとするなどし、前半は19―20で折り返した。だが徐々に圧倒されていく。結局29―44で敗れた。

 勝った桐蔭学園の藤原秀之監督は、「帝京大の10連覇を止めた天理大の付属高校。勢いは2倍、3倍。そういうチームに勝てたのは自信になります」と語り、「高校生の見本になるようなチームでした。見習わなきゃいけないと思った」と振り返った。

 ロッカーへ引きあげる天理の選手たちは、人目もはばからず声を上げて泣いた。照井は「マイボールでも焦って自分たちのプレーができなかった。でも花園でラグビーができて幸せです」。(大坂尚子)

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 準決勝の組み合わせが3日、決まった。抽選の結果、大阪桐蔭(大阪第1)―流通経大柏(千葉)、東福岡―桐蔭学園(神奈川)の対戦となった。準決勝は5日にある。