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 韓国や台湾など東アジアから多くの外国人観光客が訪れる大分県由布市湯布院町の由布院温泉。人気スポットの金鱗(きんりん)湖近くにある「民泊haruna」は昨年7月、恩地隆さん(68)と春名さん(68)夫妻が自宅にオープンした。恩地さんと韓国人の春名さんは韓国語が話せるため、利用客の9割は韓国人旅行客という。

 恩地さんは福岡県警の捜査1課や鑑識課で務めた元刑事だ。勤続30年を過ぎた2002年に退職し、長年の夢だった日本式カレー食堂を春名さんの郷里韓国でオープン。その後、日本で暮らす子どもたちの要望で帰国し、由布院で温泉付きの中古の家を購入した。

 昨年6月の民泊新法の施行を機に、語学力を生かした民泊の開業を決めた。床や畳を替えるなどして自宅を改装。空いていた2部屋を使い、素泊まりで1人4千円台という比較的低価格の設定にした。

 開業から半年。大手民泊仲介サイトの「Airbnb(エアビーアンドビー)」では、「由布院で忘れられない思い出と感動をもらった」(韓国人女性)、「本当に歓迎してくれた」(フランス人男性)など好意的なコメントが並ぶ。同サイトで最高な体験を提供する経験豊富な民泊に与えられる「スーパーホスト」の称号も授与された。

 予約が瞬く間に埋まり続け、民泊の年間営業日数の上限に到達しそうになったため、昨年12月には県に相談して簡易宿所に形態を移行。恩地さんは「引退後の小遣い稼ぎのつもりだったが、これほど人気になるとは思わなかった。県内では、まだまだ民泊の需要はあるはず」とみている。(平塚学)