京都)シベリア抑留、日ロの研究者が研究成果発表
大久保直樹
京都府舞鶴市の舞鶴引揚記念館で5日、シンポジウム「海外からみたシベリア抑留」があり、国内外の若手研究者3人が研究成果を発表した。市民ら約70人が集まり、戦史や音楽など多彩な視点からシベリア抑留の実態に迫った。
ロシア科学アカデミー研究員のセルゲイ・キムさん(30)=戦史研究=は、旧ソ連がドイツとの戦争で多くの戦死者を出していたことに触れ、「旧ソ連の政府が労働力を欲していた。経済復興のため、(日本人のほか)自国民や囚人も広範に使われた」と述べた。
また旧ソ連の崩壊後、公文書を使った調査ができるようになり、ロシアでも多くの研究者が抑留をテーマにしていることを紹介。「日ロの若手研究者が一緒に研究し、協力する関係を築けるよう願っている」と語った。