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 南米大陸最高峰アコンカグア(標高6961メートル)の登頂とスキー滑降に向けてアルゼンチン入りしたプロスキーヤー三浦雄一郎さん(86)は、標高約1900メートルの町で高度に体を慣らす活動を始めた。心臓の持病を考え、当初予定よりこの町に1日長く滞在。よりゆっくり環境に適応しようとしている。

 三浦さんは現地時間の5日、快晴の下、滞在中のウスパジャータのホテルを出発し、往復3時間のハイキングへ。胸と腕には心拍数を測る計器をつけていた。

 当初の計画では、この町で1泊し、その後標高3千メートルを超すラス・クエバへ移動する予定だった。だが遠征に同行している医師の大城和恵さん(51)らは、よりゆっくりと高度に慣れていく必要があると判断。2泊して、小高い丘までのハイキングを採り入れた。

 街中を抜けると、サボテンが生える荒涼とした大地に出た。標高3千~4千メートルの山々が囲む。アンデス特有の乾燥した空気で、ジリジリと太陽が照りつける。三浦さんは脱水症状を防ぐため、30分ごとに休憩してこまめに水分を取った。

 遠征隊員の次男豪太さん(49)や大城さんとともに、登りと下り計約3時間で行動を終えた三浦さんは「久しぶりの(運動で)のろのろ散歩ですけど、(高度)順化の予備の予備のトレーニングになった。景色もよかった。このペースでいければ」と話した。

 70、75、80歳でエベレストに登頂した三浦さんには7回の手術歴があり、心臓には肥大もある。80歳の遠征には大城さんも参加した。持病への対応が今回の遠征の大きなポイントだ。

 三浦さんは出発前の昨年12月21日、国際山岳医の資格を持つ大城さんが勤める札幌市の病院を訪れ、心臓の血液の流れや、運動をして心臓に負荷をかけるテストも実施した。検査結果を踏まえ、大城さんは「血圧が上がらないようにして脱水を予防し、心臓が高所に慣れるようにゆっくり登る必要がある」と話している。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(金子元希)