[PR]

 世界的指揮者の小澤征爾氏の父で、山梨県市川三郷町出身の開作氏(1898~1970)を描いた評伝小説「満洲ラプソディ 小澤征爾の父・開作の生涯」を富士川町在住の作家・江宮隆之さん(70)が出版した。「地元でもあまり知られていない人物だが、闘志と理想を秘めた生き方に魅力を感じた」と話す。

 開作氏は旧高田村(現市川三郷町)の出身。歯科医となって旧満州に行き、満州青年連盟に参加するなどした。三男の征爾氏は、開作氏が親しかった軍人の板垣征四郎と石原莞爾から1文字ずつ取って名付けられている。戦後の1966年には米司法長官も務めたロバート・ケネディ上院議員(当時)と米国で面会し、旧満州での自身の体験を踏まえてベトナム和平を訴えたという。

 執筆のきっかけは30年ほど前にさかのぼる。山梨日日新聞の記者だった江宮さんは、ボストン交響楽団を率いて来日した征爾氏にインタビューした。征爾氏の「山梨はオヤジの故郷で、僕にとっても故郷です」という言葉が印象に残り、以来、開作氏のこともずっと気になっていたという。

 江宮さんはこれまでも北杜市出…

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら