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 セブン銀行は、コンビニエンスストアなどの現金自動出入機(ATM)だけで口座を開ける仕組みを今秋以降に導入する。セブン―イレブンなどにあるATMを顔認証機能付きの新型に入れ替え、運転免許証などの顔写真との照合で本人確認手続きを済ませる。ネット銀行や地方銀行と提携し、口座開設を代行することも視野に入れる。

 銀行口座を開く際は不正を防ぐため、申し込んだ人の本人確認が義務づけられている。運転免許証などの本人確認書類を銀行窓口で提示するか、ネットでの手続きでも書類を読み込んで送信したりコピーを郵送したりする手間がかかる。

 セブン銀の新型ATMはスキャナーと高精細カメラを備え、スキャナーで読み込んだ本人確認書類の顔写真とカメラで撮影した顔の画像を照合し、本人確認ができる。法律上も、機械による本人確認手続きは認められている。

 セブン銀はセブン―イレブンなどに全国約2万4千台のATMがある。東京周辺のATMについては、2020年東京五輪・パラリンピックまでに一定数を新型に入れ替える方針だ。

 セブン銀は、提携する他行の利用者がセブン銀のATMを使うことで得られる手数料を主な収益源としている。今回の新サービスでも、他行の口座開設手続きを代行することで手数料を得ることも期待する。ATMの維持は金融機関にとって重荷になっており、セブン銀のように新型を導入してサービスを競うのではなく、手続きを任せる金融機関が現れる可能性がある。

 関東地方の地銀関係者は「銀行店舗が開いている時間帯に店に行けない人たちを中心にニーズはある」とみる。ただ、金融機関は暴力団などの口座開設や犯罪の資金洗浄(マネーロンダリング)への口座の悪用も強く警戒している。また、同地銀によると、実務上はトラブル対策のため、口座開設はその店舗の一定の範囲内の居住者に事実上は限っているという。この関係者は「地域に縛られる地銀にとって、セブン銀に支払う手数料に見合うだけの新規口座の開設につなげられるかは読めない」と話す。(榊原謙)